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五木寛之さん「人生100年時代は、“孤独”というのが、大きなテーマ」孤独を楽しむには?

2022.05.30

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人との縁も、無理は禁物。この人は面白そうだから長くつきあいたいと思ったら、僕は自然に疎遠にするんです。すぐに電話をして会おうとなんてしない。何年かに一回会ってもいいし、時々手紙のやりとりをするぐらいでもいい。「人と契らばうすく契りて」という古い言葉がありますが、油のような濃密な関係は長く続きません。どこかで喧嘩別れをする。そのためにも、孤独でも、依代となるモノで回想を楽しむのがいいと思います。

僕は、もともと人づきあいがよいほうではないので、直木賞の授賞式以外はどんな文壇のパーティにも出ないで過ごしてきました。最初のデビューが金沢で、4〜5年は東京のジャーナリズムとは距離があったこともあります。孤独はちっとも気にならない。雑多な本が周りにあれば、済んでしまう。

交友関係を積極的に広げることもありません。そのひとつの理由には、育ちがあるかもしれません。両親とも教師で、しょっちゅう転勤があり、幼少時代は転々と暮らしていました。友だちとなじんでもすぐ転校してしまう。小学校は3回、中学校は3回変わりました。デラシネ(根なし草)的な生き方が子どもの頃から身についているのかもしれません。




『捨てない生きかた』(マガジンハウス刊)

『捨てない生きかた』(マガジンハウス刊)何年も着ていない服や、古い靴、鞄、本、小物たち。一見、何の役にも立たないように見える愛着のある「ガラクタ」こそ、後半生を豊かに生きるために大切にすべき回想の友であると提言。捨てる身軽さより、捨てない豊かさに気づかされる、コロナ以降の新時代の生きるヒントが詰まっている。
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五木寛之(いつき・ひろゆき)

1932年福岡県生まれ。作家。早稲田大学ロシア文学科中退。66年デビュー作の『さらばモスクワ愚連隊』で小説現代新人賞、67年『蒼ざめた馬を見よ』で直木賞ほか、受賞作多数。近著には第64回毎日出版文化賞特別賞を受賞した『親鸞』など、仏教に関心を寄せた著作が多い。





[特別インタビュー]この混迷する時代に 五木寛之への10の質問



01 “捨てない生きかた”に至ったきっかけは?

02 モノとの出会いは一期一会。

03 捨てて後悔しているモノはありますか?

04 孤独とどう向き合うか。無理をする必要はない





この特集の掲載号
『家庭画報』2022年6月号



『家庭画報』2022年6月号


撮影/伊藤彰紀〈aosora〉(人物) 取材・文/小倉理加
『家庭画報』2022年6月号掲載。
この記事の情報は、掲載号の発売当時のものです。
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