ミラノのブチェラッティ本店。昨年、東京・銀座に日本初の旗艦店もオープン。
創業者の孫で名誉会長兼クリエイティブ・ディレクターのアンドレア・ブチェラッティさん(前列中央)ファミリー。右は娘で4代目となるルクレツィアさん。
熟練した職人が揃う工房。
山下義人(やました・よしと)さん 1951年香川県生まれ。香川県立高松工芸高等学校漆芸科卒業後、人間国宝の磯井正美と田口善国に師事。77年日本伝統工芸展初入選。2007年紫綬褒章受章。13年重要無形文化財「蒟醤」保持者(人間国宝)認定。21年旭日小綬章受章。創作活動と後進の育成に情熱を注ぐ。
山下亨人(やました・こうじん)さん 1983年香川県生まれ。国立高岡短期大学産業造形学科卒業。2019年日本伝統工芸展初入選。父・山下義人、木工作家宮本修山に師事。香川漆芸の未来を担う一人。
色調の変化をもたらす微妙な彫りを施す。
刷毛で色漆を塗り、数時間後に金属粉を蒔くという工程を繰り返す。
ジュエリーボックスのために作られた鮮やかな色漆。「顔料の種類も増え、以前より自由に、たくさんの色漆を作れるようになりました」と山下義人さんは話す。
表面を研いで余分な色漆を取り除き、文様を出す。この後、仕上げに表面を磨いて完成となる。

木箱の蓋は、表にブチェラッティと香川漆芸の名前、裏に監修と制作にあたった山下義人さんと亨人さんのサインがある。