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何より“源泉かけ流し”を大切に。泉質自慢の名湯、鹿児島「妙見石原荘」

2022.02.01

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心癒やす温泉宿 第10回(全17回) 今、行くとしたら、どこの温泉宿なのか。温泉宿ウォッチャーの意見を伺いながら、これまでの湯宿取材と併せ、改めて真剣に考えてみました。前回の記事はこちら>>

妙見石原荘(鹿児島県 妙見温泉)


妙見石原荘(鹿児島県 妙見温泉)

【源泉をひいた広やかな部屋風呂でくつろぐ】新客室の「瑠璃紫」は、半戸外の温泉スペースとリビングが同じくらいの広さを誇る。

地球の力で癒やす。泉質自慢の名湯


極上の湯でくつろぐ時間は、温泉宿での何よりの楽しみです。それも自家源泉を部屋で楽しめるとなれば、これほど贅沢なことはないでしょう。気を遣うことなく、思い立ったときに新鮮な湯に浸かる……プライベートな空間で、良質な自家源泉を満喫できる宿をご紹介します。

源泉近くに設けた湯船で、生まれたての温泉に浸かる幸せ


豊富な湯量とほのかな炭酸を含む独特の泉質で、古くから湯治場として愛されてきた妙見温泉。天降(あもり)川に沿うように建つ「妙見石原荘」は、何より“源泉かけ流し”を大切にしています。

「温泉は“なまもの”なのです。お客さまにはなるべく新鮮な温泉に入っていただきたいので、敷地内に湧く源泉の近くにそれぞれ湯船を設けました」(中﨑善道支配人)。

2021年秋にお目見えした特別室「瑠璃紫(るりむらさき)」にも、程近い源泉からの温泉がこんこんと湧きたちます。

妙見石原荘(鹿児島県 妙見温泉)

小さな泡が肌に心地よいやわらかなお湯。化粧水と同じ成分を含むともいわれる泉質だ。

湯巡りと鹿児島の恵みを満喫する清流の宿


妙見石原荘(鹿児島県 妙見温泉)

右・手を伸ばせば清流・天降川に触れられそうな近さ。野天風呂「椋の木」はその開放感も魅力だ。女性客には湯浴み着も用意されている。左・大浴場のあるラウンジの横を川沿いに下りると、露天風呂「七実の湯」が。隣接する「睦実の湯」ともども野趣ある個性的な佇まい。

「瑠璃紫」などの客室がある母屋のほか、妙見石原荘には天降川に沿って3つの露天風呂と大浴場が点在しています。いずれもしゅわしゅわとした炭酸水素塩泉ですが、7つある源泉によって微妙に泉質も異なるのだとか。

「湧出した温泉は、山の水を使った独自のシステムによって、外気に触れることなく湯船まで送られています。一滴の水も加えない、まさにありのままの大地の恵みです」(中﨑支配人)。

妙見石原荘(鹿児島県 妙見温泉)

飲泉も可能なため、敷地内には飲泉所も。オリジナルの飲泉カップで、ミネラル豊富な温泉を味わって。

自然の恵みは温泉だけではありません。清らかな水で育った野菜や黒牛、天降川が注ぎ込む鹿児島湾の豊富な魚介類、そして多彩な味わいを誇る焼酎。妙見石原荘の夕食に登場するのは、選び抜かれた地の食材ばかりです。

妙見石原荘(鹿児島県 妙見温泉)

冬の夕食から、左は鹿児島産の車海老やかます、つきひ貝を柚香あえにした前菜。右は黒豚とごぼう。

美味美酒に酔い、上質の湯にくつろぐ――。おおらかな鹿児島の自然と心尽くしのもてなしが、何よりの癒やしをもたらしてくれることでしょう。

下のフォトギャラリーから詳細をご覧いただけます。

Information

妙見石原荘

鹿児島県霧島市隼人町嘉例川4376

  • 1室2名利用時で1泊2食付き1名2万5000円~ご紹介した「瑠璃紫」は同8万円~(サービス料込み) 全19室 IN15時/OUT11時「瑠璃紫」など一部客室はIN14時/OUT11時
撮影/阿部 浩 取材・文/露木朋子 ※入湯税や宿泊税などが別途かかる場合があります。表示されている宿泊料金は原則、シーズンの最低料金です。INはチェックイン時間、OUTはチェックアウト時間を表しています。料理は状況によって食材、盛りつけなど一部内容が変更になる場合があります。あらかじめご了承ください。
『家庭画報』2022年2月号掲載。
この記事の情報は、掲載号の発売当時のものです。
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