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新作のイメージはSNSから!? パティシエ界の巨匠、フレデリック・カッセルの素顔

2017.03.02

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年々過熱している、日本のショコラ熱。2017年2月2日~5日まで開かれたサロン・デュ・ショコラも毎日大勢の人で賑わったというニュースも記憶に新しいところです。中でも連日長い列ができていたお店の一つが、「フレデリック・カッセル」。会場限定品「ミルフイユ・フィンガー ヴァニーユ・ショコラ カッセル」は毎日1000個の用意が夕方までにすべて売り切れてしまうという人気ぶりでした。

この店のシェフパティシエが、フレデリック・カッセルさん。15か国、約100人の世界最高峰の菓子職人で構成される「ルレ・デセール」の会長に2003年に就任し、以来フランス菓子職人のトップとしてフランス菓子界を牽引している人物です。2016年には、フランス経済財務産業省が伝統工芸を伝承するすぐれた企業に贈る「EPV(無形文化財企業)」の称号も授与され、ますます注目のカッセルさんが、イースターの新作とともに来日。世界トップに君臨するショコラティエ&パティシエとはいったいどんな人物なのか。人々を虜にするお菓子はどのようにして生まれるのか、その素顔に迫りました。


僕のルーツは祖母の作ってくれたお菓子



フレデリックカッセル
フレデリック・カッセルさんはフランス北部アブヴィルで、父親で5代目となる精肉店の家に生まれました。おいしいものに囲まれた環境で、美味への探求心は子供時代から自然と育まれていきます。そんな彼がお菓子に興味を持つようになったきっかけは、おばあちゃんお手製のお菓子。庭には梨の木や、フランボワーズなどが植えられていて、その果実を使ってよくケーキを作ってくれたのだとか。当時はまだお菓子が贅沢品だった時代で、そのとびきりのおいしさに、どんどんその魅力の虜になっていきます。

「特に、祖母が庭のルバーブで作るタルトが大好きでした。当時はまだクランブルなんてない時代なのに、彼女はルバーブのタルトの上にビスキュイを砕いたものをかけていた。モダンな感覚を持った人でした。 これは今、自分の店のタルトでレシピのエスプリを再現しています」。

そして15歳という若さで、ショコラティエ・パティシエになることを決意。その後「フォション」で働き、影響を受けたというピエール・エルメ氏と出会い、1994年、自身の店をフォンテーヌブローにオープンします。
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