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パラマラソン金の道下美里さんがあでやかな正月きもの姿で登場! 今後の夢は?

2021.12.21

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“東京2020メダリスト”がまとう正月きもの 第2回(全5回) 東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会で、世界中を沸かせたメダリストたちが、競技ウェアから晴れやかなきものに着替えてご登場。栄冠に輝くまでの道程や思い、周囲への感謝、これからの夢を語ります。前回の記事はこちら>>

陸上 (マラソンT12〈視覚障がい〉)
道下美里さん



道下美里(みちした・みさと)
1977年山口県生まれ。中学2年生の時に右目を失明。25歳で左目に難病を発症し、視力が0.01以下に。その後の検査で膠様(こうよう)滴状角膜ジストロフィーと判明。盲学校在学中に陸上競技の中距離走で才能を開花。2008年にマラソンに転向すると、16年リオデジャネイロパラリンピックで銀メダル、東京2020パラリンピックで金メダルを獲得。20年にマークした2時間54分13秒は世界記録。


銀鼠色の雲間を青磁色に染め、朱色の挿し色が艶やかな御所解き文様を描いた訪問着。宝相華文を織り出した優雅な帯と合わせた、大人の可愛らしさが際立つ装い。きもの/はんなり浅草店 帯/佐竹孝機業店 帯揚げ、伊達衿/和小物さくら 帯締め/道明 髪飾り/かづら清老舗 ヘア&メイク/重見幸江〈gem〉 着付け/伊藤和子

「仲間と一緒にぶれずに5年間やってきて本当によかったです」


撮影で、自分と伴走者をつなぐ“きずな”と呼ばれるロープを片手にゴールシーンを再現してくれた道下美里さん。

トレードマークの弾けるような笑顔の秘訣を伺うと、一瞬考えてから、「あるがままでいることかなと思います。私は障がいと向き合うなかで、無理をして『できるふり』をしていた時期もあったのですが、その頃は本当には笑えていなくて。

できないことは人に委ねて、できるところで活躍すればいいと思えるようになって、心から笑えるようになりました」と教えてくれました。

そんな道下さんのとびきりの笑顔が見られた東京2020パラリンピックの金メダル獲得。

「感無量でした。ぶれずに5年間やってきて本当によかったです。この競技は伴走者とのチーム力が結果に直結するので、あうんの呼吸になるまで、どうやってコミュニケーションを重ねていくかがとても大事で、面白いところでもあるんです。自分が本気にならなければ、人も本気になってくれない。

「笑顔でゴールできたのは仲間のおかげ」


常に熱意を持って取り組んでいると、仲間も全力で応援してくれます。レース後、伴走してくれた青山由佳さんと志田 淳さんが『動じずに落ち着いて走っていたね』と褒めてくれたのは嬉しかったですね」。

パラリンピック後も国内外のマラソン大会に招待され、次々に出場しているエネルギッシュな道下さん。
今後の夢を伺うと、「同じ職場の河口 恵さんの伴走で世界選手権など大きな舞台に出てメダルを取ること
です。元実業団選手の河口さんが憧れられる存在になって、ガイドランナーさんが増えたらいいなと思って。

そうしたら、きっともっといろいろな人が生きやすい世の中になるんじゃないかと思うんです」という言葉が優しい微笑みとともに返ってきました。

道下さんが思い描く未来が一日も早く訪れますように。
撮影/鍋島徳恭 きものコーディネート/相澤慶子 取材・文/清水千佳子

『家庭画報』2022年1月号掲載。
この記事の情報は、掲載号の発売当時のものです。
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