飢餓殺人事件を追う刑事を阿部 寛さんが演じる映画『護られなかった者たちへ』

撮影は、ほぼオール宮城県ロケ。エキストラなどの協力を受け、「よく我々を迎え入れてくださったなと感謝しています」と阿部さん。

考えさせられる作品。でも、ミステリーとしてもとても面白い

「本作は、考えさせられるところがたくさんある」と話す阿部さん。


「まずは知ること、目を背けないこと、自分に何ができるかを考えることが大切かなと思うんですよね。そして、できたら声をあげてほしい。僕は演技をするという仕事を選んでいますので、作品を通して観てくださった方にいい影響が与えられたらと思うんです。考えていただくこともそうだし、もし何か救いのヒントになればとも……。それがこの仕事をしている中での喜びですし、今後も仕事の中で大切にしていきたいなと思っています。

本作は、ミステリーとしても非常に面白いと思います。（餓死殺人は）異常な事件ですよね。笘篠が事件を追う中で、いろいろな疑問が浮かんでくる。そして、それを解き明かしていく。そのエネルギーのもとは、彼の心に引っかかって苦悩していることに何か答えが導き出せると感じたことかもしれないと思っていて。そこから最後の展開を迎える、すごく力のある作品だなと観て思ったんですよね。それぞれの役者が全力で挑んだ作品ですし、皆さんにもぜひこのミステリーを体験していただきたいと思います」