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消そうとするほど逆効果。「不安」は居場所を作れば怖くない

2021.08.02

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マインドフルネスの習慣が不安を軽く感じさせる


心の在り方や感情、行動を自分でコントロールできる感覚を「自己効力感」といいます。不安が強すぎると自己効力感が低下し、自己肯定感(ありのままの自分でよいのだと思う感覚)が下がり、自信をなくして積極性や活動性を失ってしまいがちです。

不安障害に対して行われる一般的な治療法は、脳内の神経伝達物質のバランスを調整してうつや不安を抑える抗うつ薬を用いた薬物療法です。一定の効果はありますが、薬をやめると再発するリスクが少なくないのが課題でもあります。

これに対して、自分の考え方や心の在り方を変えることによって不安を軽減できる方法がマインドフルネス(今ここにおける体験や感覚に注意を向け、「よい・悪い」の価値判断を挟まず、あるがままに受容する心の状態)で、うつや不安の再発を防止する効果が大きく期待されています。

消そうとするからしがみつく。居場所があれば暴れない


「シロクマ効果」という言葉をご存じでしょうか。「シロクマのことを考えてはいけない」といわれると、逆にシロクマが頭から離れなくなる現象をさします。

不安も同じ。消そう、目を逸らそうとすればするほど心から離れなくなり、不安に支配されてしまいます。マインドフルネスの手法は、心の中で不安の存在を認めて、「大丈夫、ここに居ていいからね」と居場所を与え、一定の距離を保ちながら不安と共存する対処法だといえます。

このように、じたばたせず、不安と折り合いをつける(「不安と一緒にたたずむ」といってもよいでしょう)能力を「ネガティブケイパビリティ」と呼びます。たとえば戦争を生き抜いた人たちは、極限状態の中でネガティブケイパビリティを鍛えざるを得なかったと考えられます。マインドフルネスは、現代においても無理のないネガティブケイパビリティの育み方ではないかと私は考えています(実践方法は次回ご紹介)。

不安を自らの意志で切り替えられるようになると、苦手な場面で生じる不安自体は変わらなくても感じ方の強さが緩和されていきます。先がどうなるかわからないのが不安の正体。自らが主導権を握り、「どうなっても自分なりに対処できる」と思えれば、不安はもはや恐れる相手ではなくなるのです。




今月のキーワード「ネガティブケイパビリティ」

イギリスの詩人ジョン・キーツ(1795-1821)が、不確実なものや未解決のものを受容する能力を意味する言葉として用いた。先行きの見通しが立たない状況の中で、冷静さを保ちながらその場に居続けることのできる心の在り方を指す。
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