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脳を元気にいきいきと保つ「デュアルタスク」ウォーキング法にチャレンジ!

2021.05.11

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365日美と健康のお悩み相談室 毎日更新の美容&健康のコラム連載。今知りたい気になる話題から、すぐに試せるテクニックなど、美容と健康のプロが皆さんのお悩みに答えます。記事一覧ゲストの一覧

【お悩み】ウォーキングは認知症予防に有効?


健康のために毎日のウォーキングを日課にしていますが、歩くことは認知症予防にもつながりますか?

【回答】2つのことを心掛けるとさらに効果的です


認知症予防にウォーキングは効果的なのでしょうか。


長年、老年内科で多くの方を診てきた、いのくちファミリークリニック院長・遠藤英俊先生の著書『最新 ボケない!“元気脳”のつくり方』より紹介します。

気をつけるべきことは2つ

有酸素運動としては、ジョギングや水泳などもおすすめですが、膝や腰に負荷がかかるため、長い目でみると「走る」より「少し速めに歩く」ことをおすすめします。

気をつけるべきことは次の2つです。

1)心拍数がある程度上昇した状態を30分以上継続すること。
2)歩幅を大きく、少し息が上がるぐらいの速歩きを目安に。

“元気脳”を維持するためには心拍数を高める必要があるため、のんびりゆっくり歩くというよりは、やや速めのペースで歩くことがポイントです。

1日30分、できれば、週に3回を目安に続けてください。

歩く時間が短いならインターバル速歩を

また、30分歩くことが難しく感じるのであれば、「3分間だけ速歩きをする、3分間はゆっくり歩く」ということを繰り返すのもおすすめだそう。

これは信州大学の能勢博教授が提唱するインターバル速歩という方法で、ウォーキングのためのまとまった時間を取りにくい方は、日常生活の中でこの歩き方を取り入れてみてはいかがでしょう。

ウォーキングの目的は脈拍を増やし、脳血流を高めていくこと。そうすることで、認知症の原因となるアミロイドβの蓄積を防ぎ、認知症の発症を抑えます。

最初は1日1000歩からでもかまいません。慣れたら2000歩というように、距離を増やしたり、徐々に運動量を上げていくことを心がけましょう。



慣れてきたらワンランク上にチャレンジ

さらに、ウォーキングに慣れてきた方は、「デュアルタスク=2つの課題を同時に行う」ウォーキング法にもチャレンジを。

認知症の予防で最も効果的なことは、脳を実際に働かせながら有酸素運動をすることです。ウォーキングにもこれを取り入れていきましょう。

例えば、誰かと一緒にウォーキングをする場合は、しりとりなどゲームの要素を取り入れます。また街路樹の名前や植物の名前を当てたりするのもよいでしょう。

一人でウォーキングを行う場合は、100から7ずつ引いた数字を言っていく。例えば“100、93、86……”というように計算をしながら歩いていくのです。他にも、向かい側から走って来た車やバイクのナンバープレートの数字を後ろから足していくなどの方法もあります。

風景や季節を感じながら、俳句を考えてみるのもおすすめです。

このように、どんどん工夫して脳に負荷をかけていくことが大切です。ぜひ、みなさんも日々のウォーキングにプラスしてみてください。

遠藤英俊/Hidetoshi Endo1

1982年滋賀医科大学卒業、87年名古屋大学大学院医学研究科修了。国立長寿医療研究センターなどで内科医および老年科医として長年研鑽を積み、 2021年より、いのくちファミリークリニック院長。 日本認知症学会理事。認知症の専門医として、認知症の予防プログラムや介護プログラム、認知症サポート医への教育、啓蒙活動などに取り組む。








『最新 ボケない!“元気脳”のつくり方』(世界文化社)
遠藤英俊(著)

イラスト/umao 渡辺裕子 編集協力/山岸美夕紀
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