「てっさい堂」貴道裕子 小さきもの愛し~豆皿その一 草花・動物

骨董店が並ぶ京都・古門前通りにわずか20坪たらずの小さな店があります。日本全国のみならず、世界中からお客様が訪れる「てっさい堂」です。手のひらにおさまる“小さきもの”を心から愛する貴道裕子さんのコレクションをご自身の解説で見てまいりましょう。まずは人気の豆皿から。豆皿の文様に込められた、いにしえの日本人の心を探ります。貴道さんの著書『手のひらにのる骨董』より。

160811_intro_1.jpg 「染付唐草変形豆皿」伊万里焼・江戸中期・7.4×9.6cm。まわりを唐草文で囲み、見込みは形と同じように隅切の菱形に。

豆皿に厳密な定義はありませんが、サイズでいえば二、三寸ほど。口径十センチくらいまでの小さな皿です。いにしえから作られてきた歴史が種々の書物にも見られますが、現代でも色あせることなく、色も形も繊細にして斬新。小さな世界に日本人の素晴らしい美意識が息づいています。

縄文時代がご専門の先生には、発掘される古来の器にこんなにも多種多様のものがあるのは日本独特であり、その流れの中に豆皿もあるからこそ数も種類も多いのではないかと教えていただきました。

160811_intro_2.jpg 「染付蝶文八角豆皿」伊万里焼・江戸後期・8.7×8.7cm。宙を舞う軽やかな蝶の姿を八角皿いっぱいに自由に描いている。蝶の表現はさまざまあり、楽しく愛らしいものが多い。

この記事は全5ページです。

あわせて読みたい

Pick Up