2017/07/11

片柳草生さんが日本各地の美しい染織を取材した貴重な一冊ができました。

『残したい手しごと 日本の染織』

片柳草生著(世界文化社)



こんな美しい布、見たことない―。片柳さんの丁寧な取材から語られる染色家の仕事。

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96歳の人間国宝が作る、究極の植物の布


徳島・木頭の山間深く。近くには鉄道の駅どころか、バス停すら見当たらない場所で、厳寒の1月に、凍りそうな川に繊維を晒して、楮(こうぞ)の糸を作って織る織物「太布(たふ)」。今年、日本の重要無形民族文化財に指定されました。

沖縄の喜如嘉では、96歳の人間国宝・平良敏子氏が手がける、“蝉の羽衣”のように薄くてハリのある、極上の織物「芭蕉布」。工房の人が総出で、男性よりも大きい糸芭蕉の木をなぎ倒して、何日間も手をかけて糸をつくるところから始まります。

また、北海道・アイヌで織られる、織り手さんが2名しかいないという伝統の「アットゥシ織」や、新潟・魚沼の美しい風物詩、雪晒しを行う重要無形文化財「越後上布」「小千谷縮」(表紙)など、草木から生まれる織物の魅力を伝えます。

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170710_katayanagi_01.jpg 染織作家の至極の技にもため息が出ます

一方で、天才というべき、超人的な手わざによる美しい染織の数々もご紹介。人間国宝・鈴田滋人氏の「木版摺更紗」は、手彫りの精巧な木版で表現する、究極の染め芸術。伊藤峯子氏の「花倉織」は、浮き織りや透ける織りのミリ単位の変化で魅せる、とことん優美な織物です。

P95_170710_katayanagi_03.jpg 布に宿る神々しい美を、この1冊で堪能してください。

著者プロフィール
片柳草生(かたやなぎ・くさふ)

文筆家。横浜市生まれ。青山学院大学卒業後、婦人雑誌の編集者を経て、フリーランスの編集者、文筆家に。工芸、染織、旅などを中心に執筆。多くの手仕事を紹介すると共に、日本美術、茶道、骨董などの取材、編集を行う。著書に『手仕事の生活道具たち』『手仕事の贈りもの』(共に晶文社)『暮らしのかご』(平凡社)、編著書に『白洲正子への手紙』(文化出版局)『名碗を観る』(世界文化社)『インド大地の布』(求龍堂)他多数。




内容
アットゥシ織
越後上布
小千谷縮
葛布
薩摩絣
紙布
太布
丹波布
南部菱刺し
芭蕉布
花倉織
帽子絞り
宮古上布
木版摺更紗
八重山上布
結城縮
結城紬
弓浜絣
コラム・織物に使う素材を作る匠たち

刊行概要
『残したい手しごと 日本の染織』
■発売日:2017年6月1日(木)
■定価 :2,808円(税込)
■刊行 :株式会社 世界文化社

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