2017/06/09

【伝統工芸の美、再発見 第6回】江戸切子のスクエア皿

熟練の職人技がなせる江戸切子の「粋」

江戸時代の一八三四年、江戸大伝馬町でビードロ(吹きガラス)屋を営む加賀屋久兵衛がガラスの表面に彫刻を施したのが江戸切子の始まりとされています。明治十四(一八八一)年には、当時最先端の技術を有していたイギリスから、ットガラス技師のエマニエル・ホープトマン氏を招き、その指導のもと、現代にまで伝わる江戸切子の伝統的ガラス工芸技法が確立されました。以降、「粋」を好む江戸っ子の文化の中で洗練され、高い機能性とデザイン性を誇るようになりました。

c_170609_pre_01.jpg スクエア皿はパン皿にも活用できる。竹炭を練り込んだパンでキャロットラペをはさみ、皿と同素材のガラスピックを刺して。

江戸切子の美の根幹をなすのが、表面に施された緻密な文様です。熟練の職人は、大きさや幅の違いによって何百種類とあるダイヤモンドホイールを巧みに使い分け、縦、横、斜め、直線に曲線……と自在に文様を描き出します。

江戸切子の文様は、代表的なものだけでも約二〇種類存在します。この古典柄をいかに美しく細密に彫れるか、また、これらのデザインをもとにいかに新しく独創的なカットパターンを生み出せるか……、現在約一〇〇名いるといわれている職人たちは、先人の築いてきた技術を受け継ぎながら、江戸切子の新しい形を模索して切磋琢磨しています。

c_170609_pre_02.jpg 高速で回転するダイヤモンドホイールにガラスをあて、カットを施す。作品のでき上がりを左右する、高い集中力を要する作業。

c_170609_pre_03.jpg 今回のスクエア皿のアイディアのもとにもなった、堀口 徹さんの作品「Crossing」。ガラス越しに文様がうっすらと浮かび上がる。

この記事は全3ページです。

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