2017/04/26

演劇本来の魅力に満ちた激しく美しい舞台―大竹しのぶ

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大竹しのぶ●おおたけ しのぶ
1957年、東京都出身。75年の映画『青春の門―筑豊篇―』のヒロイン役で本格デビュー。同年のNHK朝の連続テレビ小説『水色の時』でもヒロインを務める。昨年末の『NHK紅白歌合戦』で熱唱した「愛の讃歌」が、iTunesなどで好評配信中。

「肉体と感情を、これでもかというほど動かしたい

昨年は、映画『後妻業の女』で、ブルーリボン賞主演女優賞などを受賞。まさに衰えを知らぬ活躍ぶりの大竹しのぶさんが、演劇各賞に輝いた大竹さん主演による『ピアフ』でもタッグを組んだ演出家・栗山民也さんと、新たな舞台に挑戦する。

作品は、フランスの劇作家ジャン・ラシーヌが、ギリシャ神話に題材を得て書いた悲劇『フェードル』。日本ではあまり上演されていないが、哲学者ヴォルテールに“人間精神を扱った最高傑作”と称された17世紀フランス古典文学を代表する歴史的名作だ。サラ・ベルナール、ヘレン・ミレンといった名だたる女優たちも演じている。
「三年ほど前、栗山さんに、古典をやってみない?といわれました。その後しばらくして、『フェードル』はどう?といわれて、楽しみにしていました」

そう語る大竹さんが演じるのは、アテネの王テゼの留守中に、義理の息子イッポリットに恋をしてしまうテゼの妻フェードル。罪の意識に恐れおののきながらも、狂おしい恋に身を焦がし、破滅的激情で悲劇へと突き進んでいく。

170422_int_02.jpg 「肉体と感情を、これでもかというほど動かしたいですね。古典というだけで、難しそうとか、堅苦しいと思われがちですけれども、そんなことはありません。前に『メディア』というギリシャ悲劇をやったときは(2005年、演出/蜷川幸雄)、舞台を駆け回って、とても自由だった記憶があります。蜷川さんが“しのぶちゃんについていけばいいから!”といって、コロス(古代ギリシャ劇における合唱隊)の人たちも一緒に走り回ったので、エネルギーがぶわーっと巻き起こって、すごく楽しかった。そのとき、これが演劇の原点なんだなと感じたんです。舞台装置や音響設備に頼らず、言葉の持つ力を信じて、台詞と役者の体からほとばしるエネルギーだけで、観る者を惹きつける。演劇は本来そういうもので、そういうことをやっていかないとダメになっていく気がします。今ここで、『フェードル』という古典の名作に出合えたことを、とても嬉しく思います」

具体的な演出プランは明らかにされていないが、大竹さんは「きっと栗山さんは“劇場はこんなに面白いところなんだと知るがいい!”と思っているんじゃないかな(笑)。ここ数年いつも“演劇の本来あるべき姿が薄れかけているから、本物を見せていかなくちゃね”とおっしゃっているので」という。

「出演者みんなで力を合わせて、膨大な台詞に溢れるエネルギーをしっかり伝えたいですね。激しくて、何より面白く、美しい舞台になればと思います」

その一方で、『中島みゆきリスペクトライブ「歌縁(うたえにし)」』や、井上道義指揮による新日本フィルハーモニー交響楽団《オール武満 徹プログラム》に出演するなど、このところ歌の仕事も増えている。

「楽しそうだなと思って、お引き受けしていたら、いつの間にかそんなふうになっていて。歌は一人で自分の世界をつくれるので、お芝居とはまた違った楽しさを感じています」

この記事は全3ページです。

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