2015/08/12

【開催レポート】ビッグ対談 千住 博×市川染五郎 「世界における日本の美と和」

150814_if_00.jpg2015年6月1日に「六本木ヒルズクラブ」で行われた、家庭画報アカデミー 開講1周年特別企画 ビッグ対談には120名の読者の皆さまにご参加いただきました。 出会いから15年のつきあいとなるお二人の話は弾み、約2時間に及ぶ対談となりました。その一部をお届けします。

<絵は心を映す>


千住:染五郎さんとは、初めてお目にかかってから15年にもなるんですね。

市川:改めて数えてみると、もうそんなに前のことなんですね。当時僕がMCを務めていた『ジャパネスクな男たち』というテレビ番組があったんですが、その番組にゲストとしていらしていただいたんです。千住さんの作品の前で、僕が創作した踊りを踊るという企画でした。

千住:ええ、昨日のように思い出しますけれども、大変見事な踊りでした。

市川:やはり舞台美術とは違うので、圧迫感のようなものを感じました。

千住:水墨で描いた滝の作品でしたが、その後大徳寺の聚光院別院襖になったんですよ。染五郎さんも絵をお描きになりますね。

市川:かつては“絵も役者の嗜み”というくらいのもので、父や祖父も絵を描きまして、祖父は画家になりたかったというくらい絵が好きでしたね。僕のは落書きみたい なものなんですけど(笑)。

千住:そんなことはないですよ。息子さんも描かれますよね。

市川:倅(せがれ)も絵が好きですね。絵の具だったら、色を混ぜ合わせることでいろんな色を作るみたいなことが楽しめるのではないかと思って始めさせたんですが、今は精巧に描いていますね。自分で見本をみつけて、そのとおり描くんです。

千住:先日、楽屋で息子さんの絵を拝見しましたが、本当に絵に華がありますね。華のある絵は描こうと思って描けるものではなくて、描く人に華がなければならないん です。絵は描く人の鏡ですから。だから役者として華があるんだなと思いました。

市川:絵はその人を映すんですね。

千住:そうです。絵には自分が出ますからね。息子さんの絵を見てなるほどと思いました。将来が楽しみですね。

市川:ありがとうございます。歌舞伎はよくご覧いただいていますが、歌舞伎の舞台美術を描きたいとは思われますか?

千住:ありますけれど、もっと偉くなったらオファーがくるでしょうか(笑)。

市川:歌舞伎は能楽から歌舞伎化された松羽目物(まつばめもの)があって、それには背景に松を描いた道具を使いますが、僕はそろそろ新しい松羽目が登場したらいいと思っています。 千住先生はいかがです?

千住:お声がかかればいつでも(笑)。

市川:いつかぜひ。僕は書割(かきわり)を見ていてリアルでないことが面白いんですが。

千住:ええ、あれは写真みたいなものでないことがいいんだと思います。そうした書割がつくっているイメージもありますが、変えるということではなく、舞台美術はい ろんな可能性を秘めていると思います。

市川:僕は白黒でもいいと思っています。書割に描かれた桜は花道があることでそれが立体的な三次元に見える効果があり、絵として存在するのではなく、そこに桜が咲 いていることを表現しているんです。

この記事は全3ページです。

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