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家庭画報 2004年9月号

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■人気の白い器
究極の美は白にある
唐・宋、李朝の白磁から現代の名品まで

白磁とは、白い胎土(たいど)に透明釉をかけたものをいい、中国で白磁が生まれるのは、6世紀後半の北斉の時代です。唐の時代に入ると一気に流行し、青磁を凌ぎます。
 やがて10世紀の五代を経て宋になると、市民が主役の時代になり、白磁は生活感を持ちながら、洗練されていくのです。宋の時代に栄えたのは、北の定窯(ていよう)と南の景徳鎮窯(けいとくちんよう)ですが、定窯は気品のある象牙色で、景徳鎮窯は清々しい青白色と、同じ白でもずいぶん違います。
 朝鮮半島は、高麗時代を経て、14世紀末、李成桂によって興され、500年以上続いた李氏朝鮮王朝(李朝)の時代を迎えます。
 「高麗時代は青磁が好まれましたが、李朝では白磁が主役となります。それはこの時代、清浄、潔白を尊ぶ儒教が行き渡ったため、白が重んじられ、白磁が流行したからといわれます。一方、日本人も李朝白磁をこよなく愛して今日まできました。李朝のものにはホッとする温かさがあるんですね」
 日本の白磁は、中国や李朝白磁の影響を受けて発達します。江戸時代、伊万里で美しい白磁が生まれますが、色絵などのカンバスにされることが主でした。そうして明治以降になると、宋白磁や李朝に憧れた作家たちの手で、白磁は次第に、しかし密やかに人気を得ていきます。が、白磁そのものが一世を風靡することはついにないまま、今日の白磁ブームを迎えるわけです。(浦上 満さん・浦上蒼穹堂主人)


この特集の編集部だよりを読む
宋と五代の白磁と青白磁

photo by 石山光太郎

宋と五代の白磁と青白磁、鉢と皿各種
北宋の定窯と五代の白磁は優雅なアイボリー系の白磁。青白磁は景徳鎮窯のもので非常に薄手。後世の作家が写すのも無理もない、優れたデザイン感覚を持つ。


李朝

photo by 石山光太郎

李朝初期白磁耳盃(右)・李朝初期白磁壺
「日本人は李朝と信楽で死ねる」という言葉があるほど李朝好き。


白磁水禽文鉢

photo by 石山光太郎

白磁水禽文鉢 川瀬竹志作
宋白磁の、いわば精神を写した鉢。花にこだわる作家の、自然への思いが感じられ、縁の輪花が軽やかさを添える。


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