ウフィツィ美術館からヴェッキオ橋へと続く 秘密のギャラリー
ヴァザーリの回廊をゆく

ヴァザーリの回廊の白眉。それは古今の巨匠による自画像コレクション ヴァザーリの回廊は、フィレンツェ政庁舎であるヴェッキオ宮殿とそれに隣接して建てられたウフィツィ(行政諸官庁)、そして川向こうのピッティ宮殿にまで達する通廊。二つの宮殿を結ぶにはアルノ川をどう渡るかがまず課題であったが、ヴァザーリは新しく橋を架ける代わりにアルノ川の川幅の最も狭い場所に架かっていた、フィレンツェで最も古い橋、ポンテ・ヴェッキオに二階部分を積み上げた。 今日、ヴァザーリの回廊の両側には整然と絵画が掛けられ、これぞ画廊といった風情。ことにポンテ・ヴェッキオ上部の回廊部分にある“自画像コレクション”は世界的にも有名だ。まずはこの回廊をつくったヴァザーリの自画像が迎える。そしてフィレンツェで仕事をしていた画家、イタリア人画家の肖像が並び、その先には外国人の画家、ルーヴェンス、ヴェラスケス、デューラー、レンブラント、ヴァン・ダイク、アングル、ドラクロワ、シャガールなど、それぞれの時代のアート・シーンを代表した巨匠たちの自画像が飾られている。
ヴェッキオ橋の上の回廊。そこを抜けると緑の庭園が眼前に広がる ヴァザーリの回廊もヴェッキオ橋を渡りきったあたりで道が細くなる。最後に道は二つに分かれる。見学コースならばそのまま外へ。ボボリ庭園のグロッタ(人工的につくられた洞窟)の脇へと出てこれが終点である。一方、さらに上に行くピッティ宮殿直通のルート(これぞメディチ大公らが通った道!)もあり、国賓を回廊に案内する際にはこちらが使われる。 ピッティ宮殿は粗い石積みの三層の建築となっており、外観は堅牢な要塞のようだ。広大なボボリ庭園を有するこの宮殿内には現在、七つの美術館や博物館がある。最も人気が高いのはラファエッロやティツィアーノなどルネサンス絵画の傑作が蒐集された“パラティーナ美術館”。広大な宮殿内にところ狭しと飾られているその様には息苦しささえ覚える。大公メディチ家時代を彷彿させる豪華な内装の中で見る圧倒的なコレクションだ。
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 photo by 南川三治郎 取材協力=フィレンツェ美術館特別監督局 |
 ポンテ・ヴェッキオの上階となるヴァザーリの回廊の中央部にはムッソリーニによって大きな窓が開けられた。ここから見るアルノ川とその両岸の眺望は素晴らしい。
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 photo by 南川三治郎 取材協力=フィレンツェ美術館特別監督局 |
 回廊が終わる少し手前にはサンタ・フェリチタ教会を見下ろす窓が開けられている。
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 photo by 南川三治郎 取材協力=フィレンツェ美術館特別監督局 |
 ピッティ宮殿の南側に広がるボボリ庭園内、円形劇場。
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