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武田真治さん、充実した心身で4年ぶりに挑む衝撃作。ミュージカル「パレード」

2020.09.28

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〔今月の舞台〕

ミュージカル『パレード』


武田真治さん

「初演で印象的だったのは、日に日に立見席が埋まっていって、ステージから人の壁のように見えたこと。ネットで作品について討論しているお客さんもいて、すごく上演意義を感じたし、カンパニーみんなの励みになりました」と話す武田真治さん。

4年ぶりの再演が決まったミュージカル『パレード』に出演する。20世紀初頭に米国で起きた冤罪事件を題材にした、心をえぐる人間ドラマだ。


物語の舞台は米国南部の街アトランタ。白人少女への暴行殺人事件が起き、北部から来たユダヤ人フランクが疑われる。彼は無実だったが、さまざまな思惑や権力によって犯人に仕立てられ......。

武田さんは初演に続き、発行部数を伸ばすために一方的な記事を書き、世情を煽る新聞記者クレイグを演じる。

「人間、目の前の数字に捉われて善悪の判断が鈍ったり、痛ましい事件が起きたときに、誰かが犯人でいてくれたほうが気が楽だと感じることってあると思うんです。でもそれは危険なこと。ネットを見ていると、人のそういう危うい部分が、この4年でより表面化しているように感じます。この作品を上演する意味も、さらに深まっているのかなと」

NHK『みんなで筋肉体操』で注目を集め、近年さらに活躍の場を広げている武田さん。今年は結婚を発表、サックスを吹いて踊る動画の投稿をきっかけに海外アーティストとのコラボレーションも実現と、まさに順風満帆だ。

9月には、デビュー30周年記念アルバム『BREATH OF LIFE』をリリースする。

「まさか自分が“再ブレイク”なんていわれる日が、40代半ばを過ぎてから来ようとは(笑)。今また新人のような気持ちで過ごせていることが、ありがたいです」

穏やかな笑顔にも内面の充実ぶりが滲み出ている。『パレード』もますます楽しみだ。

「人間というものに向き合った作品。いろいろなことを感じてもらえると思います」

武田真治(たけだ しんじ)

1972年、北海道出身。90年に俳優デビュー。映像作品や舞台で活躍し、サックスプレイヤーとして音楽活動も展開。2020年9月9日に芸能生活30周年記念アルバム『BREATH OFLIFE 』をリリース。

ミュージカル『パレード』


パレード

東京芸術劇場 プレイハウス
2021年1月
ホリプロチケットセンター:03(3490)4949
公式URL:https://horipro-stage.jp/stage/parade2021/
2月に大阪、愛知、富山公演あり。詳細は公式サイトまで。

作/アルフレッド・ウーリー
作詞・作曲/ジェイソン・ロバート・ブラウン
共同構想およびブロードウェイ版演出/ハロルド・プリンス
演出/森 新太郎
出演/石丸幹二、堀内敬子、武田真治、坂元健児、藤木 孝、今井清隆、石川 禅、岡本健一 ほか
表示価格はすべて税込みです。
取材・構成・文/岡﨑 香 撮影/増田 慶 ヘア&メイク/堀江万智子 スタイリング/伊藤伸哉

『家庭画報』2020年10月号掲載。
この記事の情報は、掲載号の発売当時のものです。
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