前菜の八寸に必ず盛り込まれる名物料理の瓢亭玉子をはじめ、鯛と車海老の手鞠寿司、雲丹松風、粟麸田楽、焼舞茸山葵よごし、焼目栗、揚げ銀杏。「昔と同じものというのは、実はあるようでなかったりします。時代とともに味覚も変わりますし、食材や料理法も少しずつ変わっていっています。日比谷店もベースは京都と一緒ですが、ここならではの楽しみをちりばめています。京都と東京の両方の店に足を運んでもらえたら」と、瓢亭15代目となる主人の髙橋義弘さん。
たとえば明石の鯛は、京都と同じところから仕入れていても、つけ醬油を替えてみたり、カルパッチョのように自家製フレーバーオイルで供してみたりといった遊び心も。また、向付にはあえて京都では使わない金目鯛を炙りで使い、さっぱりとサラダ風に仕立てるなど、東京ならではの創意工夫を盛り込んでいます。
「割烹は料亭とは異なり、お客さまとゆっくりお話をすることができます。昔からのお客さまが娘さんを連れて来てくださったり、この店にいらしたのをきっかけに京都の店の予約をして帰らはるかたもいらっしゃいます」
創業450年の歴史ある料亭が出店したこともまた、この街の文化度の高さ、懐の深さを物語っているかのようです。
Information
南禅寺 瓢亭 日比谷店
東京都千代田区有楽町1-1-2 東京ミッドタウン日比谷3階
TEL | 03-6811-2303 |
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Lunch | 12時~13時30分(入店) |
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Dinner | 17時〜20時(入店) |
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定休日 | 月曜(祝日の場合は営業、翌日休) |
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- 昼の点心7000円、懐石1万2000円、 夜の懐石1万8000円〜。要予約 個室あり
表示価格はすべて税別です。
『家庭画報』2018年10月号掲載。この記事の情報は、掲載号の発売当時のものです。
※「土井善晴の美食探訪」(BS朝日)にて、こちらのお店を土井善晴先生が訪ねます!2018年12月10日(月)放送予定です。
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