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夏の庭づくりに欠かせない花「スタキス」をご存じですか

2023.06.27

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365日 花散歩に出かけよう 日々、何気なく歩く道や街で出会う花や花木の名前がわかれば、もっと散歩が楽しくなります。ガーデニングエディターの高梨さゆみさんが、季節の花や花木を毎日紹介。住宅街でも見つかる身近な植物や、人気の園芸品種もピックアップ。栽培のコツも紹介します。一覧はこちら>>

スタキス


スタキス
スタキス・モニエリの赤紫の花穂が立ち並ぶ奥に、濃いピンクのクナウティア。イギリスのガーデンで出会ったシーンですが、スタキス・モニエリがあることで印象が強くなっていると感じました。

■属科・タイプ:シソ科の宿根草
■花期:6月〜8月

■草丈:40〜70cm

咲き揃う花穂の美しさは庭づくりに欠かせない存在


初夏〜梅雨どきにかけて庭では多くの宿根草が開花します。この連載でも毎日そんな宿根草をピックアップしていますが、本日のテーマのスタキスは、名前に聞き覚えがないかたも多いと思います。でも、きっと見かけたことがある花ですよ。

葉も茎も産毛のように白い毛で覆われ、ウサギの耳のようにやわらかな手触りからラムズイヤーと呼ばれる宿根草、きっとご存じだと思います。ラムズイヤーの学名はスタキス・ビザンチナ。スタキスの仲間の一つです。だた、スタキスはさまざまな種類があり、多くはサルビアのように穂状に花をつけます。シルバーリーフのラムズイヤーとは異なる雰囲気なのですが、イギリスでも日本でも、観光ガーデンではよく利用される花です。

スタキス
皆さまよくご存じのラムズイヤーもスタキスの1種で、この時期には赤紫の花を咲かせます。葉にはほのかにフルーティな香りがあり、ハーブとしても利用されます。

どちらかというと地味な印象かもしれませんが、庭で上手に利用している様子を見ると、この花の魅力がよくわかります。よく見かけるのが赤紫の花を穂状に咲かせるスタキス・モニエリで、草丈が40cm程度なので花壇の前のほうに植えられています。

きれいに咲き揃った花穂の奥には草丈が高めのさまざまな宿根草が配置され、奥行き感のある素敵なシーンが広がっているのを何度も見ているうちに、もしスタキス・モニエリが手前になかったら、そのシーンは少し間が抜けてしまうかもしれないと気づきました。赤紫もよくある花色ですが、背後にどんな花色がきても合わせやすく、ガーデナーさんにとってはとても使い勝手がよい色なのだと思います。少し高めのグラウンドカバー的に使われているのもよく見かけます。

しかも、スタキス・モニエリは耐寒性が強く、耐暑性もかなりあり、日本の湿度が高い環境でもよく育つ性質なので、これからますます利用するガーデンは増えていくと思います。

なお、モニエリより大きめの花が咲くマクランサや、大株になるオフィシナリスなども苗が出回っています。知らなければ散歩道で出会っても雑草だと見過ごしてしまうかもしれない花でもあるので、気をつけて探してみてください。

栽培の難易度


栽培の難易度 ★★☆☆☆

日当たり、風通しのよい場所で、水はけのよい土壌に植えます。植えつけ時に元肥を施し、たっぷり水やりしたら、その後は雨まかせでかまいません。花穂が全部咲き終わったら花茎の根元から摘み取ります。耐寒性が強いので、温暖地なら冬越しの対策はいりません。毎年4月くらいに株元に緩効性肥料を施します。なお、ラムズイヤーは高温多湿に弱い性質なので、夏には直射日光を避けられる木陰などに植え、多湿にならないように気をつけて管理します。

【難易度】
★ 容易・初心者向け
★★ 標準・初級〜中級者向け
★★★ 少し難しい・中級〜上級者向け
★★★★ 難しい・上級者向け
★★★★★ 栽培環境が限られる

高梨さゆみ/Sayumi Takanashi

イギリス訪問時にガーデニングの魅力に触れて以来、雑誌や本などで家庭の小さな庭やベランダでも楽しめるガーデニングのノウハウを紹介。日本、イギリスの庭を訪ね歩くほか、植物の生産現場でも取材を重ねる。
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